冬の香 PLAY
北風に 呼びとめられて
振り向くと 冷たい都市に
 あゝ かすかに 冬の香
 心を 駈けてゆけば
木の葉散らした 街路樹も
何かを 待ち続ける
  めぐるものは 季節と
  人と人の出逢い
  心 深く 信じて
  見つめ続ける その微笑みを
   愛し合えるものなら




口笛は 途切れてしまい
靴音も 氷りつくけど
 あゝ それでも 青い空に
 ひとずじ 飛行機雲
何か見知らぬ ぬくもりを
運んでくるみたいだ
  別れなんて 知らない
  若い胸の奥に
  あなただけを いつまで
  強く抱きしめ その優しさを
   愛し合えるものなら

一つずつ 日付も変わり
この場所で 陽は照り翳る
 あゝ 大きな 流れの中
 確かな 暖かさが
愛という名に 包まれた
やさしい 冬の香

作詞・作曲・編曲・演奏・歌唱:大槻剛巳
1978/12/29